装剣金工・刀身彫刻 片山重恒 修行日記

Category : 刀剣

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大磨上における茎の樋の形状

長船にて
燭台切り光忠の茎の樋の話から、
「大磨上の刀に侭見られる、表裏で樋の形が違う理由が分からない。」
と言う質問があった。

磨上げの際、銘があるモノは出来るだけ銘を残す。
大磨上であっても元々の茎の銹が残せるならば残す。
その為に茎を振って(曲げて)片面のみを削る事が多い。
(両面削ると芯金のみになって強度が落ちるという説もある)
また職人の感覚的には作業量が減らせるというのも大きいと思う。

口で説明するより見た方が早いので実際にやってみる。

ダメになったの刀の先です。
超大磨上ですね。
樋のある刀だったので、表裏、掻き通し状態

160325-01.jpg



茎は茎尻の方が薄くなって無ければ、鎺も入らないし、柄にも入れれない。

160325-02.jpg


表裏削ると作業が倍
ので茎になる部分を焼き鈍し、曲げます。

160325-03.jpg
160325-04.jpg


そして、裏をガリガリ削る。

160325-05.jpg


表は鑢目をつける程度

160325-06.jpg


こうなる

160325-07.jpg

160325-08.jpg


表は掻き通し樋
裏は掻き流し樋

となるわけです。おわり

説明用に急いで削ったので均一に面が出てないとか区が深すぎるとかは目を瞑ってくだされ。
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刀剣中級講座案募集

岡山県支部では主に夏期に初心者講座を行っている
この初心者講座は敷居も低く、分かりやすいと参加者からは好評である。
しかし、この初心者講座受講者から支部などに入会して刀剣の勉強に入ってくるのはまだごく少数である。

推察:初心者講座で刀を触れるようになっても、支部の入札鑑定にはギャップが大きい

そのため、初心者講座と支部鑑賞会の間隙を埋めるものとしての中級講座を考える。
あくまで自分の案ですので、改善案や全く新しい案も募集です。


初心者講座
刀剣のどういったところを楽しむか 50分
刀剣の取り扱い所作(マナー)15分
わかりやすい刀を刀剣絵図とともに見てもらう。

毎年夏に長船にて開催しています。


ここからが中級講座案


中級講座
1日目 -様々な刀剣-

太刀、打刀、脇差、短刀、薙刀、鑓
分類と着用方法と使用法
スライドと実演 120分
実物(出来たら拵え付きで)鑑賞 60分

必要なもの
各種刀剣(拵え)
甲冑着た人(出来たら鎧)無理ならスライド
着物着た人
実用に耐えうる拵え


二日目 -刀の出来るまで-

たたら製鉄、作刀、研磨、刀身彫刻、鎺、金具、鞘、塗、柄巻
スライドで流し、各職方に説明、質疑応答
現代刀、現代の各職方の仕事を展示

必要なもの
各職方


三日目 -刀の姿の変遷(古刀)-

刀の姿の変遷を歴史と戦様式、甲冑の変遷とともに
スライド 120分
各時代の刀剣鑑賞 60分

必要な物
上古刀、鎌倉、南北朝、室町の姿の刀剣
南北朝はウブは難しいかなあ
木型


四日目 -刀の姿の変遷(新刀から軍刀まで)-

スライド 120分
鑑賞60分

必要な物
各時代の刀剣


五日目 -地金について-

鉄の産地、五箇伝の説明、地金の典型画像、木の板画像
スライド 60分
色粘土鍛造体験 60分
鑑賞60分

いるもん
色粘土
地金のわかりやすい刀


六日目 -刃紋について-

焼き入れの説明、五箇伝の説明、刃紋の画像
スライド 60分
鑑賞60分(直刃、丁字、のたれ、互目、濤瀾、技巧刃紋)を入札して貰う

ネタが無いなぁ


七日目 -入札してみよう-

入札の仕方、用語の説明
スライド60分
刀剣の入札鑑定初歩120分


八日目 -刀装具について-

各種金具、柄、鞘などなど
スライド60分
刀装具鑑賞と刀剣の入札鑑定初歩 120分


九日目 -刀剣の手入れと取り扱い-

手入れ、保管方法などなど体験
60分
刀剣入札鑑定初歩 120分



こんな感じかなぁ。ただ、スライド作成のための資料、何よりも絵が必要になる。
スライド作成自体も結構大変
そして各回に見合った鑑賞刀を集めるのと、その刀剣絵図を書く。
自分としては、無料の初心者講座、会費の必要な支部活動の間と言う事で
10回講座一万円あたりに設定すると良いのでは無いかと考察する。(案は9回しかないけどw)
で、月に平日と日曜の二回、同じ講座を開く。

結構ハードだと思われ

丁子油について

昨夜の刀剣油の話に関連し、
Twitterのあましょくからこ氏 @karako の丁子油ツイートが勉強になったので、御本人に許可を取り、まとめます。
2015/02/18 16:33 〜 02/19 08:08 まで

日本刀のお手入れにも、衆道のお供にも優秀だというツイートがバズってる丁子油ですが、肌に塗った場合、加温作用があることにも注目したいところです。「あ…熱くなってきた…っ」ってやつです。あと、確認のためにぐぐったら「催淫作用がある」って紹介してるサイトも見かけた。丁子油はできるやつ。

いや、前に読んだ「日本人のお坊さんが仏教の勉強のために、当時まだ鎖国状態だったチベットを目指した決死行」の手記にね、寒くて体がまともに動かないのを、丁子油でマッサージして何とか凌ぐシーンが何度も出て来たんだよね。それで「あったかくなる」効能の印象はあったんだ。

丁子ってつまり、スパイスのクローブなんだけどさ、「クローブ 精油」でぐぐって出て来たサイトの紹介を鵜呑みにするなら「鎮痛、殺菌、抗菌、加温、催淫、刺激」って効能があって…これ本当に潤滑剤にお誂え向きだわ…そして思い出した。これぐぐるの2回目だ私…

いや、戦国モノの腐ネタを書こうとしたら、一度は出会うでしょ丁子油…どうやって解すんだろうとかぐぐって出会うでしょ…クローブの何がそんなに良かったのかってまたぐぐるでしょ…w
ほほー、クローブ(丁子)の香気の成分であるオイゲノールってのが生殖器に作用する、と言われてるのか。それで催淫作用。ほほう。

チベットに行こうとして、寒さを丁子油で凌いだ人の話はこちら。
/ 河口慧海「チベット旅行記」http://t.co/G1ESC23Pb0
「もうその冷たさがずっと身体に廻って参りまして少し震え気味になった。<中略>ふと思い付いた。かねて堺の岡村の丁子油を持って居る。これを塗るべしと思って早速丁子油の瓶を出して身体にも足にも塗りつけたです。幸い日が照って居るし油をぬり付けて摩擦したので身体も大分温かになったです。」

これだけで真冬の河をざぶざぶ渡る、とんでもないお坊さま…

刀の手入れに使う丁子油は、いわゆるクローブの精油ではなくて、椿油に丁子を漬け込んで香りを付けた程度のもので…って話だけど、それでいいんですよ。精油そのものを肌に付けたら刺激強すぎてひどいことになります。現代でも、精油は他のオイルで希釈してマッサージに用いるんですよ。念のため。

でもって、丁子(クローブ)の催淫作用は香気の成分に含まれるものなので、香り付け程度でじゅうぶんじゃないかと思います。誰かエッセンシャルオイルに詳しい人、詳細頼みます。私の知識じゃ足りない。

試しにクローブのオイルを買ってみたい、なんて方もいるみたいだから、ざっくり注意だけ行こう。「肌に付けていいのは希釈したエッセンシャルオイルだけ」。アロマオイルは芳香剤みたいなものなので不可。希釈剤(キャリアオイル)はホホバやナッツなどのものが手に入りやすいです。椿油でもOK。

クローブのエッセンシャルオイルは比較的刺激が強い方なので、希釈度は良く調べて、きちんと容量を守って使用すること。原液は絶対肌につけちゃダメ。また、人間には良い香り、良い効能があっても、ペットには良くない場合もあるので、それも良く調べた方が間違いがないです。

あれだ。ごちゃごちゃ書いたけど、使用上の注意は必ず守ってねー!ってやつだ。おしまい!

刀剣油について

TwitterのTLに丁子油ねたが流れてきたので、この機会に
あくまで諸説ありますので参考として読んでください。

刀剣油としての丁子油は椿油に丁子油で香り付けしたもので、純粋な丁子油ではありません。
最近はオリーブオイルなども使います。
弾かず 揮発せず 拭き取りやすい不乾性油で有れば良いのです。
例:「岡村平兵衛製 刀剣拭用丁子油」 椿油+丁子

植物性油は酸化するので定期的に塗り替える必要があることから
鉱物油 流動パラフィンや化学合成油の使用も増えてきています。
時計油 置換油 金管楽器バルブオイル シリコンオイルなどです。
例:「太田勝久謹製 丁子御刀油」 流動パラフィン+丁子油


鉱物油などは、酸化せず利点が大きいのですが欠点もあります。

1 オイルの染み込んだ白鞘は削り直し、貼り直しが出来ない。
刀を保存する白鞘は 刀が錆びたりすると割って中を掃除して、また続飯で貼って使うものなのですが、それが出来なくなります。

2 拵の塗りを剥がす。
植物性油でもあることですが、置換油などは浸透性が良いのでなお顕著になります。

3 時代による証明を受けていない
植物油での手入れは数百年の実績があるのですが、それが無いため危険性がないとは言えないですね。


では植物油に利点が無いかと言うとあります。

1 まずは時代の証明
安心ですね〜。

2 脱酸素剤としての働き
オレイン酸は脱酸素剤としての働きがあり、機密性の高い白鞘と合わせ 酸化(錆び)を防ぎます。

3 水分の除去
植物油には金属表面から水分や塩分を巻き込んで除去する働きがあるそうです。


以上、これらのことから 研ぎ上げたばかりや触った刀身はしばらく植物油で手入れをして、安定してからオイルに変えるのが良いとされます。
自分は保存している刀は信越シリコンオイルを
居合に使っている刀は岡村丁子油を使用しています。

刀身にはベッタリ塗らず、あくまでも薄く、
塗ってからティッシュペーパーで一度拭き取ったぐらいで良いです。

量が多いと、油の表面張力で逆に塗布できてない面ができます。
また、鞘に染み込んで、鞘をダメにしてしまいます。


参考:工学博士 辻野喜夫(日刀保大阪支部理事)「丁子油と白鞘による日本刀の保存」終わり


追記:ふと思い出した
数年前2ch刃物板日本刀スレの住民が呉工業株式会社に電凸したところ
「KURE CRC 5-56 などは絶対に刀剣には使わないでください」
と言われたそうな。
まぁ長期の保存などには責任取れないという事だろうと思う。

その2:沼
Twitterで「日本刀クラスタは所詮、美術、武術、歴史の3つしか派閥が無くて浅い」
なんて発言を見かけたが、歴史が古い分深いぞw
手入れ油の論争も江戸時代から派閥あるし
今現在ですら鉱物油派 シリコンオイル族の中で粘度がどうのと派閥がありw

24年度 刃物オフ会 参加者募集(拡散希望)

東京にて刃物オフをやります。今年で四回目です。参加者募集!
昨年 http://shigetsune.blog.fc2.com/blog-entry-1075.html
第二回 http://shigetsune.blog.fc2.com/blog-entry-8.html
第一回 http://shigetsune.blog.fc2.com/blog-entry-165.html
http://shigetsune.blog.fc2.com/blog-entry-994.html

11月10日(土)1400~
東京神田付近
(詳細は参加希望者にお伝えします)

刀剣・刀装具・カスタムナイフの鑑賞目的オフ

参加条件は
「初めて触れる日本刀」刀剣鑑賞における注意点
http://kie.nu/r_g
を熟読してくること。

1400~1730 鑑賞会(3時間半)
1730~1800 宴会準備
1800~2000 簡単な宴会(2時間)

鑑賞物をお持ちくださる有志の方を募集します。
日本刀・刀装具・古式銃・カスタムナイフ・オールドナイフ・金工作品など
貴方の思い入れの一品(何品でもw)持ち寄り、鑑賞し合いませんか。
職人、メーカー、作家の方々、趣味で制作している方々。
宣伝・相談もかねてどうでしょうか。

もちろん、自分は持っていないけど、見てみたい。という方も歓迎です。

参加費は4000円を予定

宴会用の食べ物、飲み物などをお持ちくださる方歓迎!

会場設営を1230から開始します。
設営を手伝ってくださるかた募集!
午前中に別の企業が会場を使用しているため、早く来ても動けませんので、手伝ってくださるかたの集合は1230でお願いします。


注意事項
・セキュリティの関係上、開催場所は参加希望者のみにご連絡しています。
・運搬の際は確実な梱包を。 できれば事前に連絡していただければ
 主催者、片山重恒として、「鑑賞会のための運搬」と一筆かきます。
・会場への郵送、会場からの発送(ヤマト・佐川)も可能です
 送りたいかたは片山重恒に詳細を尋ねてください。
・白手袋を持参してください。
 用意できない方は事前に言っていただけると実費で準備します。
・着物の方はタスキになるモノを準備してください。
・同人誌の配布、作品等の個人売買は可能ですが、値札を付けることは禁止します。
・鑑賞会の後は全ての刃物を格納してください(例外は調理担当者)

詳細が決まり次第、逐次更新していきます。

転載などは歓迎です。宜しくお願いします。

 連絡先 片山重恒 090-1956-7198  tsurugi_works@mac.com

プロフィール

片山重恒/Katayama Shigetsune

Author:片山重恒/Katayama Shigetsune
.
装剣金工・刀身彫刻
という、刀に関わる職人の卵です。

Website: http://www.sokenkinko.com/

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